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英雄伝説「空の軌跡」「零の軌跡」「碧の軌跡」に登場するレンちゃん(殲滅天使レン様・CV西原久美子さま)を愛するブログです。
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ドラマCD『レン物語』感想3
絵の下は内容バレ満載なのでご注意ください。
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トラック2 前半 ・・・ レンの闇を濃くしてしまった〝両親〟の言葉


「ヨシュアってば、どこに行っちゃったのかしら?」

〝いつもの殲滅天使〟レンの喋り方です。
ああ、おしゃまで元気な執行者少女のいつもの喋りだ、と少し安心?します。
トラック1で「暗闇の語り」と、
可愛らしすぎる無垢なレンが「世界」に嬲られる様を聴き、
心にグサグサきていたので。

ヨシュアがカシウスを暗殺しに行って何故かブライト家に「取り込まれて」しまった頃。
この頃のレンは正式に執行者になりたてで、
結社の中でも、自分を助けてくれた優しいレーヴェとヨシュアに特に懐いていたはず。
その片方が帰ってこなくなってしまったので、
また世の中の流れに納得のいかないものを感じ始めていたのでしょう。

「せっかくレンが、正式に執行者になったのにっ」

拗ねたような、可愛らしい言い方です。メロります。

「・・・でもいいわ、ヨシュアならちゃんと帰ってくるもの。
 帰ってきて、レンに土産話を聞かせてくれるわv そうv 」

この「そうv 」の言い方がまためちゃ可愛いな・・・
しかしこの後のささやくような台詞は、何か深いものがあった・・・

「・・・その気になれば・・・いつだって・・・」

これは、どういうことなのか?
最初に聞いた時は、次の展開が分かっていただけにそれが気になり、
この言葉についてはあまり深く考えなかったが・・・
2度、3度と聞くうち、このつぶやきが妙に気になるようになった。

「その気になれば、いつだって」・・・いつだって、何ができると言いたいのか?
いつだってヨシュアの居場所を探って手伝いに行ける?・・・いや、違うな。
いつだって無理矢理ヨシュアを引っ張って来られる?・・・それも違うっぽい。
それだったら、もっと元気に明るく言うはずではないか?
なぜ、ささやくように言ったのか。
・・・つまり、いつだって「また違う人格をレンの中に創りだして語り合える」
「ヨシュアの人格だってすぐにレンの中にコピーできる」・・・と言いたい?

世の中に背を向けて、強い自分と限られた人間と思い通りの「パパとママ」だけを
心の支えにして、奥底から迸る闇を発散させながら「生きて」いるレン。
思い通りにならないことはない、「外側」で思い通りにならなくても、
いつでも自分の「内側」で何でも叶えることができる・・・

それは、悲しい・・・なにか、心を抉られるような痛みを感じる。

上記のことは、これもまた私の個人的な解釈に過ぎないが、
この一言にもそれだけ想像させる何かがある。
やはり声があると印象も強く、いろいろと考えさせられる。
西原さん演じるレンの声を聞くことによって、考えが深まった。

「・・・ほんとうに、きれいね・・・」

それからレンは親に抱かれて泣いている赤ちゃんと出会う。
その赤ちゃんを自分とは違って〝きれい〟だと感じる。
赤ちゃんは真っ白で純粋で、どこまでもきれいな存在・・・
正しく健やかに育ち、立派な人間になる。
・・・自分には、それはもう無理。
自分は汚れてしまった。自分にはもうまっとうな道は歩けない。

・・・いいや、違う、違うぞ! と、聴きながら思った。
レン、君こそ「きれい」なんだ。君こそ本当に立派な人間になれるんだ。
君はあれだけの過酷な運命に引きずり回されながら、
可愛らしい魂を失っていないのだから。

「名前も知らない赤ちゃん、どうか、幸せになってください。」

・・・そうなのだ。この台詞は心の声。レンちゃんお得意の演技ではない。
本当に純粋に心の底から出た、「願い」なのだ。
レンは本当は真に優しい。
名も知らぬ小さな存在の幸せを心から願う少女なのだから。

それは、あるいは、「憧れ」であり、
「自分に無いものを賞賛する気持ち」でもあったのかもしれない。
ヨシュアがレンに「自分には無い強さ」を見、憧れ、救いたいと思ったのと同じく。

・・・そんな純粋な祈りを捧げようとしていたレンの心は、引き裂かれる。
その赤ん坊を抱いているのは、自分を「捨てた」生みの親だったのだ。

この両親を自分の両親と認識してしまった時のショック。
その、思わず息を吸い込む様子や「どう・・・して・・・」と、
心が後ずさりするかのようなか細い声、これも正に名演・・・涙が出る。

本当は、捨てたのではない。だが、そんなことレンに分かろうはずもない。
あるいは、遠い記憶に「預けられた」ことが残っていても、
《楽園》での凄惨な経験がそれを塗りつぶして粉々にしてしまったかもしれない。

レンが「真実を知ることを放棄した」直接の原因は、この夫婦の会話だったのだと思う。
「昔のことは忘れよう」「あんなことになった前の子」
こんな言葉を聞いて、レンが傷つかないわけがない。
無論、夫婦は近くにレン本人がいて、会話を聞いているなどと思いも寄らぬ。
だが、この頃ちょうど夫婦は、昔を振り返るのを止め、
なんとしても前に進もうと必死になっていたのだろう。だから、出た言葉。
それが、偶然にその場に居合わせた実の娘を・・・
かつて不幸の中に置き去りにしてしまった娘を、更なる不幸へと叩き落とした。
なんという悲惨な巡り合わせであることか。

「レン・・・けがれた・・・こども・・・たち・・・」

「はじめから・・・レンは・・・レンは・・・生まれて、きては・・・」

だめだ! それ以上考えてはいけない!
思わず叫びそうになる。それほどにのめり込んで聴いている。
絞り出すような声、泣き叫ぶのを通り越して心がぼろぼろに崩れていくのを
必死で止めている、そんな声。これもまた、名演・・・
こんな・・・本当はすごく可憐な少女に、こんな心の声を出させてしまう運命を呪う。
心が崩れるのもバラバラになるのも必死で抑えてぎゅうぎゅう絞って、
血がにじんでぼたぼた垂れている。そんな凄惨なイメージが湧く。

この2人は・・・レンを捨てて、あんな酷い場所に売って、
それをもう昔のことにして、死んだことにして、「あんなことになった」なんて
汚らわしいから思い出したくないみたいな言い方して、実はレンのことが最初から
邪魔で、要らないと思っていて、ゴミみたいになってもいい気味だって思って、
新しい綺麗な子なんか手に入れて、その子ばっかり愛して、勝手に幸せになって、
レンのことはどこまでも置き去りで、触れたくない過去の過ちなんだ!

・・・レンが、そんなふうに感じてしまっても無理はない。と思った。

だから、「あの人たちはニセモノの両親」と思い込みたいのも当然だし。
心を守るものとして、パテル=マテルを本物の両親と設定したいのも当然だし。
そして、真実は、レンの想像よりも遙かに「悪い」かもしれない。
だから、ヘイワース夫妻のことも《楽園》のことも、
ずっと、調べたくなかった。真実なんか知りたくなかった。
でも、エステルとヨシュアが自分を家族にしたいと言ってくる。
それに甘えたい気持ちも勿論大きいけど、自分の真実を知らないままにはできない。
だから、クロスベルへ行こう・・・そういう悲愴な覚悟だったのかもしれない。
「もっと悪い」真実を知ってしまうかもしれない、という恐怖との戦い。

「生まれて・・・きては・・・」の後は、ゲームの場面だと、
レーヴェが登場して声をかけ、レンの心が闇に沈むのを防ぐ。
レーヴェがいて良かった・・・
この時レンが独りだったらレンの心は更なる闇に染まっていたかも・・・と思った。
しかし、ドラマCDだと、レーヴェが登場せず、レンが悪夢から目覚める設定。
おそらくパテルマテルの手の中か、あるいは野原のどこかに眠っていて、
突然目覚めたのだろうが・・・この時の荒い息づかいがまた凄い。
レンはパテル=マテルと共に「独り」で旅している時、いつもそんな悪夢を見て、
荒い息づかいで起きる、ということを繰り返していたのかと思うと・・・
あまりに可哀想で、どうにか救ってあげたい、守らなければ、と思わせる。

ここにレーヴェが出てきたほうがいいのでは・・・と、はじめは思ったが、
しかし、この時すでにレーヴェはこの世にない。
もう、本当の意味では心の支えには、なれない。
このドラマCDにレーヴェが出ないのは、そういうことを示すため・・・
と、いうのは、さすがに考えすぎか?

荒い息で目覚めたあと、心配して電子音を鳴らすパテマテ。
             (この頃からもう確実に「心」はあったよね・・・)
それに対し、疲れた声で、それでも健気に「大丈夫よ、パテル=マテル・・・」と言うレン。
もうほんっとに愛おしいな・・・早く、早く誰かが幸せにしないと・・・
パテル=マテルに、優しいのね、さすがレンの本当のパパとママだわ、と言った後、
小さな声で「・・・あれは、ほんとうのパパとママじゃないもの」と言う。
この言い方、トラック1の暗闇の語りと同じような喋り方ではない。
ああいう、闇に溶け闇に沈み心に突き刺さるような言い方ではなく、
ここでは、子どもらしく拗ねた感じもあり、諦めているのにまだ諦め切れてない
複雑な感情があり、少し泣き出してしまいそうな、そんな喋り。
ぎゅーーと抱きしめてなでなでして本当に家族にしたくなる、そんなエステルの
ような気持ちがほんとに分かる。そんなレンの喋り。
こういう可愛らしさも本当に自然に表現されていると思う。

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