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だから初めの頃、暗い気持ちの時は全部は聴けないと思っていました。
そんな時は「救い」の描かれるトラック5だけを聴くしかないと。
しかし先日、気持ちが沈んでる時にトラックを選ぶ気が起きなくて最初から聴きました。
沈んだ心に、容赦なくグサリグサリと突き刺さるレンの過去。
ところが、トラックをとばすことはしないで、そのままじっくりと聴きました。
レンは、あれほどの過酷な運命の中でも生き抜いた。
レンの味わった苦しみに比べたら、今の自分の不幸などなんと小さいことか。
自分は、ちっぽけな苦しみなどで何を嘆いているのか。
『レン物語』に勇気をもらいました。
聴いて、聴いて、じわじわと力を授かっていくかのようでした。
最後まで聴き終えると、やっぱり涙が出ていました。
いつものようにレンの運命、悲哀、強さ、健気さに涙し、
いつものようにレンの葛藤する様子、感情を迸らせる様子に涙し、
いつものように最後にレンが明るく笑う様子に心を揺さぶられ。
だが、今回はそれらだけでなく、深い感謝も入っていました。
ドラマCD『レン物語』感想7
絵の下の文章はCD内容バレですのでご注意ください。(9.29途中一行加筆)
トラック5「いっしょに」 (トラックにタイトルはついていません。自分で勝手につけたものです。)
トラック5は「家族」として「つかまった」レンの語りから入ります。
「そして、わたしはリベールへ行くことにした。もちろん、エステルと、ヨシュアと、いっしょに」
CD前半の重い重い語りと比べると、非常に明るさが滲み出ています。
それでも完全にキャッキャと喋ってるわけではなく、嬉しくてしょうがないのを抑えてる感じ。
本当はもっとはしゃぎたいけど「レン」としては落ち着いて喋らなくちゃ、と思ってるというか。
そうは思っていても、どうしても嬉しさがこぼれ出てしまっているというか。
特に「いっしょに」の部分からは、すごくすごく嬉しい気持ちが伝わってきます。
いつも通り感情を抑えて喋ろうとしても無理だったという風情。
空港に見送りに来たロイドに「わざわざお見送りありがとう、おにーさんっ」と言うレン。
屈託のないトーンです。ああ、レンが本当の意味で明るくなって良かったなー、と思わせます。
「おにーさんっ」っていう言い方がマジで可愛いな…どの言葉も可愛いけど…
西原久美子さんというと「おにーちゃんっ」が有名だが「おにーさんっ」もいいなー…
ティオから「導力ネットでの勝負は、いずれ」と言われて
「うふっ、いつでも受けて立つわ」←この「うふっ」は、「うふっ」と言うよりは
「えふっ」とか「いふっ」のように聞こえる、個人的には。
字で書くと、全く伝わらないどころか妙な感じになりますが、とても可愛い笑い方です。
「おねーさんの裏技が、レンにどこまで通用するのか、とーっても興味があるものっ」
可愛いなぁ…言い方可愛い。もう何度可愛いと言っても足りんぐらい可愛い。
それにしてもティオとは1つしか違わないのに「おねーさん」と呼び続けるのだね。
レンはきっと相手を名前で呼ぶのが照れくさいんだな。
自分のことはレンと呼んでちょうだいって言うくせに。可愛いなあ。
未だに名前で呼んでるのは執行者仲間以外はエステル、ヨシュア、ティータぐらいだもんね。
リベールに行ったらせめてアネラスぐらいは名前で呼ぶ仲間に入れてあげましょうね、レンちゃん。
エステルに「いたずらはほどほどにね」と言われて
「いたずらじゃないわ!」
心外なのをレディっぽく言ってるのに子どもっぽい響きなのがまた可愛い…
「高度な情報戦よ。機械音痴のエステルには、分からないでしょうけどっ」
ちょっと意地悪な感じ。しかし、執行者としてエステルの前に現れた時の底意地の悪そうな感じとは
全く違う。こういう軽い冗談みたいなことを言い合える間柄になったのだ。
ゲーム『空の軌跡』からの経緯を知っていると、それだけでも感慨深い…
ここでエステルに「このこのっ」とくすぐられて、たまらずレンちゃんは…
「うひゅっ、いひゃはっ!、んひゅっ、やめてエステル、
ふひゅ、くすぐるのは無しよぅ、んひひゅひゅっっ」
ぶはー!! めっっっっちゃ可愛い!! これ初めて聞いた時は可愛すぎて叫んでしまいました。
今でも「可愛すぎ!」と運転しながら叫んだり「やっぱ可愛い…」と呟いたり、巻き戻してまた聴いたり。
一応ひらがなで表現できる範囲で書きましたが、あの超可愛い表現は字では表しきれません。
エリーの感想通り、本当に楽しそう。もはや何の蟠りもなく、「家族」が始まっている。あったかい…。
別れの時間が迫ったとき、レンはロイドに「レンでも分からなかったこと」を告げる。
ここでロイドに話しかける時の「おにぃさん」、優しくやわらかい響きで、大変すてきである。
「レンの前に姿を現そうとしないの」の「しないの」の言い方もまた口を尖らせてるっぽくて可愛い。
この会話は…『レン物語』に必要なのだろうか? とも思ったが、ゲームの内容を考えると削るのも
妙だし、この後のレンの可愛らしい様子を際だたせるためにも、知的で深みのあるセリフがここに
入った意味も大きいというもの。天才レンなりにロイド達を心配しての発言ともとれる。
こういう所もレンっぽさだから、やはりこのやりとりは入って良かったのだ。
「ごきげんよう」と言って支援課の面々と別れ、3人だけになった時にエステルに手を繋ごうと言われ
「えっ…」とびっくり。あからさまに戸惑った声で「レンは、小さなコドモじゃないのよ。
レディに対して、失礼だわ」と。怒ってるような慌ててるような感じがたいへん可愛らしい。
そしてきっと頬を赤らめて言ってるはずだ、と考えるともう可愛すぎて鼻血が出そうです。
そして「いいからいいから」と手を繋がれてしまい、「ひゃふぅ」と思わず変な声を出してしまうレン。
ヨシュアも反対側の手をとり、両手に家族、という状態に。
ヨシュアにも手を繋がれた時の「えっ…ん、んむっ…」も恥ずかしくてもじもじしてる感じで最高です。
「まったくぅ! エステルってば、あまえんぼさんなんだから!」
明らかに焦って言ってるので、平然と言う台詞のハズが全く平静を保てていません。可愛いです。
それでも全く拒絶はせず、素直に受け入れるレンちゃん。
本当は願ってもない申し出で嬉しいくせに…
勝手な想像ではレンは心の中で「わぁっ…2人と手を繋いじゃった、う、うれ、うれしい…」と叫んで
いるのではないかと。思ったまま言えばいいのに、とも思うし、今の状態すげー可愛いから、しばらくは
こんな感じで行ってほしい、とも思います。
そして最後に笑い合う3人…
この時のレンの笑いが、たぶん表記では「うふふふっ」となるのでしょうが、
私の感覚では「えふふふっ」とか「うひゅふふっ」とかそういう方が近い気がしています。
まぁ…本当に正確に書くとしたら、新しい平仮名を開発せねばならないでしょう。
何度も言うようですが、文字では表しきれない可愛さなんです。
そして、この笑い声、今までの全てのレンの笑い声と違いました。
高飛車な笑い、人を食ったクスクス笑い、子どもなのに妖艶な笑い、悪人っぽい演技が入った笑い。
これまでのレンの笑いと言ったらそんな類のものでした。でも、今回の、この時の笑いは…
本当に無邪気に、心から楽しそうに、どんなひっかかりも、演技も無く、気持ちのままに笑う感じ。
きっとこれがレンの「素」の状態の笑いなのでしょう。
今までいかに「演技」ばかりで生きてきたか、が分かります。
これからレンはどんどん本来の無邪気さや明るさを取り戻していくでしょう。
取り戻すというか、常に持ってはいたのでしょうが、なかなか本当の心を表に出せる機会が無かった。
これからは、何も気にせずに、「素」の自分を出して笑っていいのだ。
本当に、本当に良かった…そう思わせる笑い声でした。
何度聴いても、そう思います。
「世界が回るのではない。わたしが、歩んでゆくのだ。
わたしをつかまえてくれた…この2人と、いっしょに。」
最後の「いっしょに」にも、トラック5の初めの「いっしょに」と同じ嬉しさが込められています。
それに加えて、深く深く、幸せを噛みしめ、感激し、感謝しているのが伝わってきます。
何度聴いても、心から「良かったな…」と思い、または呟き、安堵します。
最高のドラマCDです。